四万温泉・摩耶姫伝説の紙芝居!!
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四万温泉には愛情あふれる
とてもステキな伝説がございます。
そんな物語のはじまり、
はじまりーーーーーーー! |
その昔、四万温泉から五里ばかり川下の
『五社天狗』というところに
仲の良い夫婦が住んでおりました。
幸せな二人でしたが、子宝に恵まれず、
子どもが欲しいと、
『どうか可愛い子どもに授かりますように』
毎日、神様、仏様に祈っておりました。 |
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するとある日の夜、囲炉裏のそばで
うたた寝してしまった主人の前に
白髪の老人が現れ、北の方角を指して
『この谷の奥の四万というところに
温泉が湧いている。
そこに薬師様があるので、
お参りをしてお願いしてみよ。』
と言って消えてしまいました。 |
『これは天狗様のお告げに違いない』
と早速夫婦で四万の薬師様にお参りをし、
四万のお湯に入りながら、
7日の間おこもりをしてお願いしました。
すると、その甲斐あって、
玉のような女の子が生まれました。
名前を仏様にあやかり『摩耶』
と名付けました。
ふたりはかわいくてかわいくて
目の中へ入れても痛くないかのように
育てました。 |
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摩耶は大きくなるにつれて
その美しさは増すばかり、
あまりの美しさに誰言うとなく
『摩耶姫』と呼ばれるようになりました。
『どうかわたしと結婚してください』
『是非、
当家の息子の嫁になってもらえまいか?』
などと縁談もたくさん
来るようになりましたが、
『私には、、、まだ、、、、』
と摩耶姫が気に入る者は
なかなか現れませんでした。 |
ある日、
摩耶姫が近くのお不動様にお参りに行くと、
そこで、不思議なおばあさんに出会いました。
『四万温泉の日向見にある
薬師様の奥に大きな滝があるから、
そこへ行ってごらんなさい。
きっと幸せになれますよ』
と教えていただきました。
『本当かしら?
でも、おばあさんを信じて行ってみましょう』
摩耶姫は半信半疑で滝へ行ってみました。
しばらくの間滝の水の落ちるのをながめ、
大きな音を聞いていましたが、
何も変わったことはありません。
『やっぱり何もおこらないわ、、、』
摩耶姫は山道を帰り始めました。 |
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突然、
ガサガサと大きな音ともに鹿を追って、
若者が藪から出てきました。
ハッと驚き見上げると、
今まで見たことも会ったこともない
素晴らしい人でした。
話をしてみると、
若者も
『私は不思議な夢を見て、
引き寄せられるようにここに来ました』
というのです。
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『これはきっとお不動様のお引き合わせですね。』
と二人はその日から惹かれ合い、
『二人で温かい家庭を築いていきましょう』
と将来を誓い合い、
仲むつまじくよく働き、
人のうらやむ家庭をつくったそうです。 |
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この事が評判となり、美しい娘の名を取り、
この滝を『摩耶の滝』と呼ぶようになりました。
その後、摩耶の滝の近くに
石造りの不動様をおまつりしました。
現在では『摩耶不動』と呼ばれ、
日向見薬師堂の境内にまつられており、
今も参拝者が絶えません。 |
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